生まれたままの「こころ」

人は誕生してから長い年月を掛けて、学習や経験を通し「心」を育てています。その知識や体験から「育てた心」によって、社会生活を送っていますが、この「心」によって、「素の自分」を縛ることになり、本心が生かされず、体調を崩していくことがあります。

 

社会のルールや家庭の躾けの中で「これをしてはいけない・あれをやってはいけない」等の教えや「悪い事はせず、良い事をしなさい」と教育されても、本心や意識以外のところで行動したり、厳しさの反動で、欲求通り行動をして、周囲に迷惑を掛けてしまった等という経験は、誰にもあります。

 

人には誕生してから、後天的に創り築いた「心」ではなく、意識以前にある、生まれながらの「こころ」が存在しています。「天心」と云えるこの心は、自らの命を守ったり、人生の方向性を司っていくものです。

植物は太陽に向かって、大きく花を咲かせますが、知識や学習からの動作ではなく、ありのままの「天心」を生きているのです。

 

責任感が強く、真面目で几帳面な性格が強くなると、周囲の目や体裁が必要以上に気になり、心身の自由を奪われてしまいます。行動する際、自分の意志が中心とならず「世間の眼」が基準になってしまいます。

 

意識して作ってきた「心」と意識以前の「天心」というものが、誰にでも存在します。生活の中で窮屈さを感じるようになったら、自分本来に備わっている「こころ」を感じてみる。

「天心」に従って行動してみると、より心地の良い、他人がどう思うかなどという不安など「どうでもいい…」という心境が開けてくる筈です。

生まれた時の「こころ」を捜してみてはどうでしょう…!