季節の変わり目、風邪やインフルエンザなどに罹り、発熱する人を多く見かけます。体内の免疫機構が、外部から侵入してきた菌やウイルスと戦っている状態ですが、整体的な見方からは更に一味違う角度も加えられます。
発熱は体内の「余分なエネルギーの発散」としての役割もあります。
食べることに対しての欲求が強く、不摂生で太りすぎていたり、スポーツや体を動かす作業などでエネルギーを消費していないと、栄養過度を調節しようとする発熱を引き寄せることがあります。
身体自体が風邪を利用して、健康体に向けて調整しているとも云えます。
体温計が38℃~39℃台を指すと、驚いて動けなくなってしまう人が殆どですが「余分なエネルギーの発散」ということを考えると、寝てばかりではなく、可能な限り動ける範囲で動いてみます。無理をしない程度に動いてみると、割と動けることに気付くはずです。
そして「発散」ですから強引に食べたり、栄養を摂る事は極力慎みます。
熱が高い期間は起き上がり動けるものですが、注意が必要な時期は熱がピークを越えて、平熱よりも下がった時です。この時期に入ったらはしっかり布団に入って睡眠を取り、体温が回復するまで待ちます。動き続けては養生できませんから気を付けましょう。
早く熱を下げ回復したいという気持ちや焦りは、仕事優先の環境ではありがちですが、自発的な治癒力が発揮されると、病後の立ち直り方が違います。
体重が減ることは当たり前ですが、以前よりスッキリと爽快で、体調がすこぶる良い事を自覚できるようになります。
「何だか生まれ変わったようだ」というリフレッシュした感覚を持てる人もいます。
薬漬けの医療の現状に何か疑問を感じたら、ご自分の身体を信頼し、取り組んでみては……と思うのです。