『かたつむり 富士に登らば 登るべし
精神一統 何事か成らざん』 山岡鉄舟
鉄舟の書、蝸牛が「富士を登る」という短歌が手元に届きました。
武士道における「死にもの狂い」で物事に臨む、姿勢や心意気が伝わってきます。
明治を生きた人々は「人間は背骨である……」と語っていたと聞きます。
背骨で行動・腰で決断せよと云うことでしょう。
マッチョな筋肉や見栄えだけの外見を鍛えることではなく「腰」を入れて物事に向かい、背骨を生かして我の目指す「道」を進む。そこに迷いや不安が浮かんで来ることはありません。
何事にも動じない「腰」を育て、肚を用いて歩んでいく事です。
他人からどう見られるか、世間体からどう批判されるか…などと、自らが作り出している妄想に捉われている自分から離れましょう。
肚の底から沸き上がる「要求」を感じることが出来たならば、己のゆるぎない「勘」に従って、恐れや心配等の感情を外してしまいましょう。
たとえ不器用で冴えなくとも、のろくても、結果がすぐに見えなくとも、欲するところを探求し続けることが、自分の命を生かすことに繋がります。
自分が生き生きと輝き、何よりも気持ちが良いと体感できる「生き方」を歩むと、そこに充実感という金銭で買えないものを感じてきます。
自分に無理がなく「快」な気持ちで道に没頭し、歩み続けていける事こそ財産です。お金を稼ぐだけで「こころ」が満たされていますか?