「鈍さ」を知る

若い頃、どちらかというと神経過敏で病気がちだった体質の人が、歳を取るにつれ、体が頑丈になって病気をしなくなる。

神経過敏傾向が反対方向に変化し、筋肉は太く立派になって、逞しくなり、からだ全体が硬張ってくる。

 

「四角い体」になっていくことは男性だけでなく、女性にも多く見られる事で、知覚や身体の反応が鈍くなり、本人の知らぬうちに「病気」を抱え込む傾向が強くなります。

 

あれをしよう、これをしようと思っていても、なかなか行動に移すことができず、また絶えず小さな怪我をしたり、物にぶつかったりする。

外からの刺激を敏感に感じない、感じても動けないからだになっている事に気付かない。

病気にならない、風邪も引かない、それでいて健康な訳でもないという人達は、突然倒れるという特徴があります。

 

からだは頭で考えるよりも先に、無意識に下痢をしたり、発熱したり、痛みを出したりして内部を調整していきます。これは敏感に反応する身体の免疫防御活動であり、抱いた負の感情のコントロールでもあります。

 

このような反応を病気だと思い込まず、からだ自身がせっせと働いてくれているんだ……と思えるようになると「健康」に対する概念が変わってきます。からだの自然な反応に対して「恐れや不安」がなくなり、からだへの信頼に繋がっていきます。

 

もしも自分が「四角い体」になってきたら、自身の感覚をしっかり使いこなせ…というサインです。

自然に現われるからだの反応を無視せず、同時に我が身を省みて、からだと意識の繊細さを取り戻していきましょう!